電王戦観戦

7 4月 by Tkym

電王戦観戦

http://ex.nicovideo.jp/denousen2013/result.html#content

プロ棋士対COMソフト 5番勝負が面白くて見ています。ここまでCOMの2勝1敗。2局目、3局目とも熱戦で、COMの強さも発揮されていたと思います。

私は柿木将棋、金沢将棋、激指、ボナンザと、ソフトとは何百局も指しているので、いい練習相手としてソフトにも開発者にも愛着があります。あのプロ棋士を相手によく戦っているなという思いもあれば、プロ棋士が最後には勝ち越して欲しいという思いもあります。

第3局、中盤人間優勢で迎えた、飛車か金をとれる場面。人間は堂々と飛車を取り、COMは22玉と上がりました。金を取れば、先手で攻めを続けられるところ、強い人らしく、大駒を取り切って優勢を主張するあたりさすがでした。そして飛車を取らせておいて、王手を避けて玉を上がる。普通大駒を取られると反撃に出たくなるものですが、そこですっと玉を上がるのが、COMとしては劣勢ながらもいい粘りだったと思います。よくいわれるようにその局面も「調べればCOM劣勢」なのは間違いないのですが、逆転が起こりやすい差し回しをしているなと感じました。

私の対戦相手は少し前のソフトではありますが、やはり優勢な中盤で頑強な抵抗をされどんどん陣形を厚くされて困ったことがあります。駒を足すだけでなく「相手の打ちたいところに打つ」ことも知っており、さらにスペースをうまく活用することができます。

本局見ていますと、戦いながら自分の玉を安全にする手順がさらに洗練されてきたなと思います。私の経験では、狭いところに追い込んで、受けずらい形にして、そこで手を渡すような展開が勝ちやすいと記憶してます。筋よくいくより少し損をしても陣形を大きく崩す荒業や、相手陣に張り付いて攻めるが効果的だったような気がしますが、私はもともと駒を立て続けに切って相手を受け無しに追い込む展開を選ぶので、実際は何とも言えません。

強くなっとはいえ、評価関数は相変わらず、精度抜群というわけにはいかないようです。ということは、強い人と指しているのとそれほど変わらず、レベルが同じくらいなら、序盤中盤(詰み・詰めろを除く)終盤、いずれにおいても人間は相手の緩手に恵まれる可能性があります。特にCOMなのに序盤で悪くするというのは、本来ゲーム理論ではありえないことです。形勢誤認があるからこその現象です。悪い局面を論理的によくする順はない(森内名人談)=森内流で短く・正確に読めば、互角かそれ以上に渡り合える。「短く・正確に」はCOM相手には、大切だと私が思うところです。というのも、COMは疲れませんし、短時間で自分の玉の安全を強化する好手を次々に発見します。長大な手順を読んで、後で早指になって読みぬけを少しずつ突かれるよりは、読みにおいては、局面ごとに緩みない手を指し、「筋」や「対局全体の流れ」については、あまり深刻に考えず培った経験をあてにするのがよいと思います。

人同士だと、定跡や前例の選択や大局観を巡る読み合いもあって、分岐点で長い手順を読むこともありますから、短く・正確にといってもどんな将棋にもあてはまるわけではありません。それが難しいところであり面白いところなのですが。やはり長考も将棋の醍醐味なんですね。

ともあれ、電王戦はここまで形勢が何度も入れ替わる激戦が続いていてとても面白いです。

 

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