月別アーカイブ: 2015年3月

3/17

将棋電王戦第1局の棋譜を見ました。戦型は後手四間飛車相穴熊模様の急戦でした。http://ex.nicovideo.jp/denou/final/

027先手斉藤五段の27手目の57銀は66の銀を引いて角交換を狙ったものですが、いかにも咎めに行ったという雰囲気の手です。後手は61金が浮いており、2筋も守備が弱く見えます。

対する65銀は解説陣から疑問とされた手でした。形としてはこのように出ることはよくあります。本局の後手の陣形で成立するかどうか。

 

03636手目の後手44角。ここで何か後手に工夫がなかったかなと思います。自分は攻めが好きなのですが、ここでこれしかないのはちょっと苦しい。単調な攻めで自信がないです。単に72銀とするか。おそらく、ここで47歩成りでは、攻め合ってまずそうなので、44角と王手で攻めを加えたのでしょう。私からすると、つまりは攻め合うのはちょっと苦しい局面だったように思います。

 

03737手目55角。私も55角とさしたいなと思ってました。77角は強い人の指し手で、相手の駒を呼び込んで指しにくい。65の銀が77にいる駒と交換になったり、87に捨ててこられたりするのは、強い人でないとしっかり受けるのは困難です。55角同角同歩といった展開で、自陣を広げながら受けたいと思います。

 

04040手目47歩成り。龍をつくらせた以上こうする、みたいな意地でもあるのか、72銀とはせずにあくまで攻め合う後手のCOM。しかし、王手の角の筋が先の55角同歩の交換によって消えており、さっきむりならここでも無理というのが、読みとは別の推論というものです。将棋の場合読んでいるといい手が見えることがあるので、そうした推論・推理を頼るのはいいことばかりではありません。

開発者の人も言っていましたが、このソフトは振り飛車の強さをあまり信頼していないように思いました。72銀とか、端歩をつくとか、時間差で陣形をまとめるとか、ふところ深く戦うのが振り飛車の魅力で、居飛車からすると、それが実に戦いにくい印象を与えます。

04545手目64龍。できれば引かずに決めてしまいたい場面でしたが、引いたということは、少し足りないということですかね。44角あたりの局面とは違い、この局面で居飛車を持つと寄せから考えたくなります。

 

 

05757手目39金は、いかにも感触のいい手。飛車成りと角成りの効果を大幅に減らしました。

115手まで先手斉藤五段の勝ち。57銀と相手の駒組みを咎めにいってそのままリードを広げて勝ちました。プロ棋士にとっては幸先のよいスタートとなりました。

 

 

 

 

 

3/13

選抜高校野球の組み合わせが決まりました。

yagura最近名前をよく聞く強豪以外では、岐阜商や静岡の評判がよいようで、しかも強豪が固まったブロックから外れていますので、有利な位置にあります。本当に強いのかどうか注目したいと思います。私にとっては、良い選手はいるけどいつのまにかいなくなっている学校という感じです。

それ以外では毎度おなじみの北海道代表です。おそらく優勝するでしょう。2戦目までは見たところ五分五分の相手、それ以降は4割の勝率とすると、優勝確率は0.5*0.5*0.4*0.4*0.4=1.6%です。ゼロじゃない、安心しました。でも案外低いもんです。毎試合7割の勝率を見込めるとするとこれは16%に上がります。ぬきんでた優勝候補というのはこんな感じなんでしょうか。優勝しても奇跡的とは思わないであろう数字ですね。対して中堅からやや下位というチームの優勝は、相当な驚きを持って迎えられるのもうなづけます。駒大苫小牧の最初の優勝や佐賀北などがそれにあたると思います。もっともこれは、確率を割り振って予想する人間にとっての感触であって、実際に試合をする人間は、自分でこの数値を変えることができます。

ちょっとした習慣で安全運転ができ、事故に出会う確率を下げるのと同じように、人が実際に行動するときに、そこに潜在している様々な種類の確率に対しては、人間の側が働きかけることがある程度まで可能であると考える必要があります。既定のものだと即断してしまってはいけないです。サイコロ、ルーレットの目などは不正がない限り構造的にその目が出る確率は定まっていますが、大半の事象において、とくに人が手を加えることができるような事象において、定まった確率が埋め込まれているなどということはありません。

他方、だからといって確率的振る舞いを無視しては、常に危険の中を目をつむって歩くようなことになります。様々な事象の確率的振る舞いがプレイヤーと相互関係を持つような状況で、どのように事象に働きかけるか、というのが多くの現実的状況では問題になります。