月別アーカイブ: 2012年6月

6/26

消費税法案通る。年金や失業保険を利息付きで払うような状態を避ける意味でこの国にとってよいことだったと思います。国債は、産業振興につながることに発行するべきで、生活費の充当として出すものではないです。何兆円というスケールの財源確保の話ですから、もとより重箱レベルの節約などで賄えるものではありません。もちろんその種の節約は、消費税率が上がろう上がるまいとできることですからやればよいのです。ただし、ここ数年で欠落していたのは、行政改革において、行政のサービス水準(仮想の単位Gとでもしますと)Gを下げることなくして、経費を節減するという視点です。でたらめに業務を停止すれば、そのつけはまさに末端の国民に回ります。Gを下げずに経費を圧縮するとすると、まずしなければならないのは業務フローの見直しや、新たな省力化投資の必要性の検討といったことになるでしょう(どれも一応頭を使います)。事業仕分けみたいに、書類みてああだこうだではなくて、仕事しないとだめだということでしょう。

この種の法案は政治家がやりたがらないので、一度見送ると、相当長い期間実現されない公算が高いものでした。「その前にやることがある」といっていた某被告グループであれば、まさしく大事なことをする前に、利権団体やPACから金を集め、その額に応じて意見をまぶした政策なるものを出してくるだけでしょう。そのような案は、検討するに値しません。

 

6/23

将棋棋聖戦の第2局

角換わり腰掛銀という居飛車400年の伝統を担う戦型となりました。

http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/83/kisei201206230101.html

後手65歩は、これも大いにあるという指し方で、他には同型を選択することもできます。駒組みが一段落したところで、先手は金銀2枚による囲い。後手は3枚から4枚金銀が張り付いて守っています。どうも、先手としてはこの展開は面白くないような気がします。64角を誘って、1筋を攻める順もあったように思いますが、本局では実現しませんでした。この順を拒否するなら、早めに66歩と突いておいて、後手は左銀をぶつけてくるという有名な乱戦があります。あるいは、本局と同じようにすすめて、75歩と位を取る。どうやらそちらのほうが、指しやすさだけなら勝るように思います。

後手矢倉や後手角換わりは受け身になりやすく、好まれない方もいますが、それらを指していて面白いのは、陣形を能率的にまとめる作業です。図の局面では92飛車のような手。あるいは、73桂92香81飛車といった形もあります。取られにくい形をつくり、相手の攻めをかわして一気に反撃する、これが醍醐味といえるでしょう。決まると気持ちいいです。反対に、先手としては、そうされるのがある種当然と思っておかないとなりません。

6/4

四間飛車藤井システム復活
王位戦の挑戦者決定戦は、久しく姿のなかった藤井システムが登場して勝っていました。
その1つ前でも藤井9段は、ふつうの藤井システム模様の急戦対策で快勝しています。
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/53/oui201205110301.html
上がその棋譜です。先手の36歩、55歩、46銀の形は、その指される順序は様々ですが、46銀が左の銀であれば、鷺宮城跡の変化にも現れ、私自身もなかなか有力な筋と思っています。位奪還を急いでくれれば2枚の銀による抑え込みがあります。本局は右銀による急戦。これは持久戦の余地も残して、含みある戦い方です。54歩を馬で取られたのが先手としては残念だったように思いました。藤井システムの特徴は、54歩、56歩を突かない点にあります。55の位は先手でも後手でも取りやすい。それだけに対策もされていそうで怖いところですが、居飛車として、54を突かない振り飛車に対するなら、やはり55歩と位を取ってみたいです。54歩と突き捨てて、59歩と底歩で受ける展開なら負けるはずがありません。それが居飛車300年(400だったでしょうか)の歴史と理論から導かれる結論です。

一方挑戦者決定戦は、先手居飛車穴熊模様からの持久戦に、後手は藤井システム風の四間飛車でした。
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/53/oui201205300101.html
この先手の55角からの36歩も極めて有力です。居飛車の急戦はどれもぎりぎりですが、これは序盤から優勢を実感できる優れた形ではないかと思います。この筋も、振り飛車が54歩を突かないために生じています。

2局観戦しましたが、居飛車はもう少し抑え込むべきなのでしょうか。振り飛車の捌きの速度は、居飛車の考えているよりは相当早いものと覚悟しないとなりません。振り飛車を指す居飛車党は、そのあたりの捌きの旨味をしっているので、過剰なくらいに捌きを警戒し、具体的なポイントを挙げにかかります。穴熊を組むまで辛抱するというのも、それが有利だというだけでなく、そのくらいがっちり陣形的に有利を主張しないと、中盤終盤に差しきられてしまうという意識があるためなのかもしれません。