カテゴリー別アーカイブ: 将棋

7/10

ワーストサメ映画の動画を見ていたら、偶然将棋三間飛車のトマホーク戦法なる戦法を見つけました。三間飛車側が玉側の桂を端にはねていくという戦法らしいです。本まで出てるらしいです。知りませんでした。
居飛車の感覚からするとふつうの三間飛車になったとたん、指し手の力が同じなら7割くらいは勝てそうなイメージがあります。
考え方は藤井システム同様のようで、居飛車が穴熊にしようとするところを、桂馬と、左側の銀、そして角を使って攻め込もうというものです。こういう指し方があるのなら、三間飛車も面白いかもしれません。ただ、桂は不可逆駒ですから、端に跳ねるタイミングに気を使いそうです。
居飛車を持っていたら、じっくり指して悪くはならないという印象を受けます。三間飛車はこの動きを見せることで、居飛車の攻めを誘発したいところです。やはり端桂を跳ねずに誘うのが理想だと思います。

6/28

17手目36歩将棋竜王戦の本戦トーナメント

齋藤対千田戦です。若手強豪同士の戦い。対戦成績は齋藤6段の4勝0敗。戦型は角換わり腰掛銀。

序盤。先手に分が悪い形。たぶん早繰り銀にすると勝率が悪いんじゃないかと思います。本局は先手が腰掛銀にしたので、類型の多そうな形になりました。

 

 

37手目45歩45手目は仕掛けの場面。同形の将棋ではよくある仕掛けで、4筋、2筋、1筋、7筋と次々に歩を突き捨てます。本局の注目は9筋の端歩です。通常両者ともついてありますが、本局はついていません。先手が誘導した感のある形なので、先手がどのような工夫を用意しているのか。先手は玉が狭いかわりに、後手からの9筋の攻めの手がかりをつくりません。こういう形を今勝っている若手が指すと、何か面白いことがありそうだと思ってしまいます。

 

 

56手目後手38角56手目38角の前には、61角、94角、同歩、61角という攻防がありました。先手は一手損しています。つまり、55手目61角の局面で、後手は94歩を0手で指していることになります。61角で攻め切れるということか、96歩と突いてないから、後手が94歩と打ってもそれほどプラスではないと見ているのか。73桂を跳ねていると、8筋の継ぎ歩から93桂という手もないので、本局の先手が手損を避けなかったのも分かる気がします。後手の94角は、先手に34角成りとしてみろ、と催促する手でもあったようです。94角と打つときは、半分以上はそちらから考えると思います。

どちらを持っても指したくなる手がありますので、今後も出現するかもしれません。

 

 

 

6/21

将棋叡王戦が始まりましたね。発表から一か月経たずに予選開始。スピード感がありますね。優勝者はコンピュータソフトとの2番勝負に臨みます。土日にだけやるわけじゃないようですが、ネット中継されるようなので、時々覗くことはできるみたいです。

 

5/5

将棋棋聖戦 挑戦者決定戦

先手豊島対後手佐藤(天)

7手目に先手が角道を止めたところ。
7手目に先手が角道を止めたところ。

7手目は、森内永世名人が採用して話題となった形。26歩25歩、76歩、66歩と、歩を4回連続で進めます。76歩まではすべて先手の権利。後手は76歩に対して、44歩、32銀、42銀、22銀(本譜)などを選ぶことができます。88角成りは今はやりにくいでしょう。44歩なら普通の居飛車対振り飛車。先手でもありますし、居飛車としては不満がありません。22銀を選ぶと本局の66歩と持久戦を目指します。先手が全局を支配すべく歩を伸ばしてます。

 

 

12手目。後手の反撃態勢
12手目。後手の反撃態勢

12手目は後手の方針が決まったところ。63銀は、本局の右四間飛車のほか、陽動振り飛車にできなくもありません。66歩に対して64歩から63銀は、相手の動きを逆用する動きで理に適っていると思います。

32手目。ついに飛車が狙いの6筋に移動しました。この局面は、先手の持久戦は阻止された形ですが、後手の玉の守りは薄くなっています。後手は角も33から51、73と展開しています。堂々と模様を良くしようとした先手に対して、6筋を軸に上手く駒組みをしたように見えます。

 

32手目。後手が飛車と角を移動。
32手目。後手が飛車と角を移動。

早々に先手が25歩を決めるのに対して、後手がどのように対処するかがこの序盤の見どころです。結果は先手豊島七段の勝ち。羽生棋聖への挑戦が決まりました。

 

直観的な戦略決定を行う脳のメカニズムを解明
―棋士の戦略決定は帯状皮質ネットワークで行われる―

有名な理研の研究だそうです。

戦略決定と個々の手の精査(読み)とは違う部位で行われているみたいなことが書いてあります。応用範囲の広そうな研究です。

実際に将棋を指すときには、そのようなことは意識しませんが、いわゆる脳トレだとか、食習慣だとかを通じて何らかの影響を与えることはできるでしょう。

「アマ高段者は攻めバイアスを持つ」そうです。攻めの能力がまず向上し、さらに強くなると守りや受けの感覚も兼ね備えた強さを持つことになるのでしょうか。気質というよりは攻めと守りの難易度、そして相手の攻め/受けの強さから来るように思います。攻めだけが強い相手に対しては、やはりこちらが先に攻める展開が有効であると考えられます。勢い、試合は攻め合いとなる。

守りの手を指すには手を広くたくさん読まなければならないですから、大山十五世名人のように直観的に受けの好手を出せるまでには、地力もさることながら、相当そのような展開を経験していないとならないと思います。

これが別のゲームで守る方が簡単だとしたら、最上位の一つ下くらいの階層のゲーマーは、守りバイアスを持っているかもしれません。

ともあれ、戦略的判断においては、状況の個々の分析を積み上げただけのものではないようだということが伺えます。直観的にいえば、後者のようなやり方で戦略を立てるというのは、ちょっと不足を感じさせますし非効率な印象も受けます。この場合は攻めと守りに大まかに分けていますが、2つなら2つの戦略パターンを個々の状況分析に照らして評価する必要があるように思います。個々の分析が必要な局面であれば、その時点で手持ちの戦略類型を適用せざるを得ず、新たな戦略構想は、個々の状況分析とは違う課題として立案するべきなのかもしれません。